” Technology・Entertainment・Design ” にモノゴトのコンセプトを感じる。
映像は音で観る?!
最近、自宅のホームシアターに「ドルビーアトモスホーム」というサウンドシステムを取り入れました。従来の、オーディエンスを水平にとり囲むスピーカーに加え天井にもスピーカーを設置することで上下左右から音響を体感できるというイメージです。アクション映画だと、真横にあったヘリコプターが空に上昇し飛び去るとか、自然な音の中でリアルな森の中にいるといったことを体感しました。
ヒトの耳が普段聴く音、目で観るモノはその技術よりも遙かに繊細ですが、ヒトの五感に近いテクノロジーを感じると同時に、映像は音で輪郭が鮮明になり、 よりリアルになると思います。優れた映像・音響・音場テクノロジー、このわくわくするようなモノには何が潜んでいるのでしょう。
TED(Technology・Entertainment・Design)という考え方
TEDとは、Ideas worth spreading (広める価値のあるアイデア)という理念を掲げ、学術・エンターテインメント・デザインなど、第一線で活躍する人物を講師として招き、定期的にカンファレンスを開催しているグループ。カンファレンスの模様は、TED Talksという動画アーカイブでインターネットを通じて全世界に無料で公開されています。
TEDのネーミングにもなっている(Technology Entertainment Design)というコンセプトに注目。この3要素を満たすモノ、コト、こそが時代に求められ世界に広める価値のあるものなのではかいかと感じるのです。「ドルビーアトモス」も、テクノロジー、エンターテインメント、デザインという3要素一体となった理念を秘めているのでは。と。
テクノロジー、エンターテインメントという視点を操るデザイン。
もうひとつ、映像や音響を自在に操れる「TV SideView(テレビサイドビュー)」というTVサポートアプリがあります。これはソニーのテレビやBDレコーダーと連携してスマホやタブレットで「家じゅうどこでも視聴」と「外出先からどこでも視聴」にリモート対応するという技術です。たとえば出張先にいても、自宅と同じように(自宅の)テレビをコントロールできるという機能。しかも録画した番組を出張先のホテルでスマホを同期させれば視聴できてしまう。このように、情報、仕事、娯楽、あらゆるコンテンツはどんどん個人に集中、場所を限定することなく、”だれもが、いつでも、どこでも、好きな時に”情報を持ち歩ける時代だと思います。
テクノロジー、エンターテインメント、デザイン、という視点を、その人なりの生活に使いやすく定着させるためのお手伝いすること、 「T・E・Dをライフスタイルに」という考え方は、これからのメディア・教育・プロモーションに取り込んでいくことが我々の仕事なのかも知れません。
2015年5月
(109)
109さんプロフィール
広告、クリエイティブに携わって数十年。 現代美術を主とするアーティストであり、グラフィックデザイン、クリエイティブディレクター、キュレーターなど、各種プロモーションの プランナーとして企業広告、販売促進企画に携わり活動。